おにカフェ(よし子の場合)

第一夜

 

 よし子は人気のない住宅地を歩いていた。

 残業で帰りがおそくなってしまったことをよし子は後悔していた。

 最近いやなことが続いていたからだった。

 気のせいなのかもしれないが、いつも誰かに見られているような気配を感じるのだ。

 気配の始まりは、郵便受けに届いた封書。

 差出人も宛名も書かれていない白紙の封筒。

 しっかりと糊付けされた封筒の中には白紙の便せんが二枚入っていた。

 こんなこともあった。

 ある雨の日。

 よし子はコンビニに入った。

 傘を軽くたたんで、コンビニ入り口の傘立てにいれた。

 買い物を済ませた後、自分の傘を手に取った。

 心臓が痛むほどいやな気持ちに襲われた。

 傘はきれいに畳まれて、ホックが止まっていた。

 あわててよし子は周りを見回した。

 都会の夜をあわただしく行き交う人々はよし子になんの興味もいだいていないように見えた。

おにカフェ(よし子の場合)

第二夜

 

 見られている気配が気になるようになって、よし子は睡眠不足が続いていた。

 仕事のミスも増えた。

カズオ「この書類、数字が違っています」

 よし子の上司であるカズオが朝一番にやってきた。

よし子「すみません」

カズオ「すいませんは禁煙席です。どうしたの?最近多いね間違い。そういえば、今度の食事会の幹事は君だったね」

よし子「はい」

カズオ「僕、お酒飲めないから、気をつけてね」

 突然カズオはよし子の肩に手を伸ばしてきた。

 よし子は体をこわばらせた。

カズオ「髪の毛がついてた」

 カズオは気をつけてくれと言い残して意味ありげな笑みを頬に浮かべて背を向けた。

 よし子は寒気に襲われた。

 

おにカフェ(よし子の場合)

第三夜

 

 よし子は寒気を感じつつ、目の前のモニター見た。

 思考はうまくまとまらない。

 (カズオ部長…怪しい)

 以前、個人的な食事に誘われたことがあったが、丁寧におことわりした。

 

 よし子の思考は日常の忙しさにいつの間にか飲み込まれていた。

 気づくと昼食の開始時間をオーバーしそうになった。

(おっと、お昼だわ)

 よし子が立ち上がろうとデスクを片づけていると、後ろから声がかかる。

ミホ「今日は公園に行っちゃう?」

 同僚のミホからの昼食のお誘いだ。よし子「いいね」

 ロッカーの鍵を出そうとしてデスクの引き出しをあけた。

(……)

 そこには、半紙を人型に切ったものがいつの間にかあった。

 よし子は固まった。

ミホ「どうかしたの」

よし子「何でもない。いこう」

 よし子は消えてしまわないかなと思いながら、紙の人形はそのままにして引き出しをとじた。 

おにカフェ(よし子の場合)

第四夜

 

ミホ「よし子最近元気ないね」

 気持ちのいい昼下がり。

 二人は並んで公園のベンチに座っている。

よし子「そんなことないよ」

ミホ「ならいいんだけど。さっき引き出しになにかあったの」

 よし子は黙ってミホを見た。

 深刻そうなミホの表情を見て、よし子は最近の不穏な出来事を相談してみることにした。

 一通り説明を聞いたミホが口を開く。

ミホ「勘違いかもしれないけど、カズオ部長がよし子のいない時にデスクの周りをウロウロしているのを私見たよ」

(やっぱり犯人はカズオ部長かも…)

 午後の始業時間が迫り、二人はオフィスに向かった。

 

よし子「ただいま戻りました」

挨拶をしながら戻ると、よし子のデスクからあわてて去る人物の後ろ姿が見えた。

 あれは、ミツル。

 ミツルはよし子の部署に最近やってきた新人だ。

 よし子が仕事を教えている。

(私に何か用でもあるのかしら)

 自分の机に座ったよし子は、さっきの人形を確認しようと引き出しをあける。

 そこに人形はなかった。  

おにかふぇ(よし子の場合)

第五夜

 

 よし子の視線はミツルの背中に釘付けだった。

 ミツルは心なしかあわてているようにも見えた。

 よし子は一足先に事務所に戻ったミホに近づく。

よし子「ミツル君って私の机のそばにいなかった?」

ミホ「そういわれるとそうかもしれない」

 ミホはよし子の表情をじっと見ている。

ミホ「ミツル君の可能性もあるのかな」

よし子「わからない」

 よし子は自分の唇がふるえるのを感じた。

 

 よし子はなかなか仕事に集中出来なかった。

ミツル「よし子先輩」

よし子「はい」

 いつからそこにいたのであろう。

 よし子の背後にファイルを抱えたミツルが立っていた。

ミツル「よし子先輩の机にこんなのがおいてありました」

(……)

ミツルは左手に持ったコピー用紙をよし子に見せる。

そこには大きなゴシック体でこうかいてあった。

「てをだすな」

ミツル「なんだかいやな感じだったので、さっき、あわてて持ってっちゃいました。でも一応、報告したほうがいいかなって…」

よし子「そう…」

 

 よし子はますますわからなくなった。

おにカフェ(よし子の場合)

第六夜

 

 よし子は一日の仕事を終えた。

 誰か後ろにいないか気になって仕方がない。

 夕闇が迫る時間。

 見慣れない看板がよし子の目に入った。

「おにカフェ」

 路上にAの形で立つ看板にそう書かれている。

 昨日はなかったように思った。

 人の気配があった方がいいような気がしてよし子は「おにカフェ」に近づく。

 路地の一番奥にある小さなお店。

 その割にドアが異常に大きく赤い。

 そのドアをよし子は押し開けた。

 思った以上にドアは重厚で重かった。

 店内は薄暗く、よく見えなかった。

 客の気配はない。

 よし子はおそるおそる歩を進める。

おにの旦那「いらっしゃいませ」

 カウンターに鬼がいた。

 よし子は混乱したが、都会のカフェで、店名が「おにカフェ」だったのでよくできたメイクなのだなと思った。

おにの旦那「お待ちいたしておりました」

よし子「どうも…」

 よし子はとりあえずそう返答するのがやっとだった。

おにカフェ(よし子の場合)

第七夜

 

おにの旦那「お悩みがありますね」

 よし子はおにの旦那をまじまじと見た。

 まるで本物みたいに精巧なおにだった(本物の鬼をよし子は見たことはない)

よし子「まあ、お悩みはありますね」

おにの旦那「特に人の気配に関係するようなことですね」

よし子「そうかもしれません」

(まあ、大抵の悩みは人の気配に由来するのだけれど)

よし子はそう思いながら、返答する。

おにの旦那「そんなあなたにぴったりの飲み物があります。本日はオープン記念でお作りします。ぜひ飲んでみてください」

 そう言うと、おには何かを作り出す。

おにの旦那「どうぞ、おにみみコーラのホットお湯割りです」

 かわいい器に注がれた飲み物はシナモンのいい香りがした。

おにカフェ(よし子の場合)

第八夜

 

よし子「おにみみコーラ。好きな味です」

おにの旦那「ありがとうございます。それで…」

よし子「それで?」

おにの旦那「悩んでいること、私、何となく知ってます」

よし子「知ってる?」

おにの旦那「はい、知ってます。鬼ですから」

 よし子は笑うしかなかった。

 でも、コーラのせいなのだろうか、おにの旦那の言うことをよし子はすんなりと受け止めた。

おにの旦那「問題の解決にはいたりませんが、犯人のヒント聞きたいですか?」

 よし子はおにの旦那の目をじっと見た。

 おにの旦那の表情は、なぜか悲しげによし子には見えた。

よし子「聞きたいです」

おにの旦那「そうですか…聞かれますか。それではもうします。犯人に関係する言葉は「左好き」。しかし、犯人をあばいても何も解決はしません。もし犯人が分かってもそっとしておく方が賢明です」

よし子「……」

 よし子は、おにみみコーラを飲みほした。  

おにカフェ(よし子の場合)

第九夜

 

 よし子は「おにカフェ」を後にした。

 「左好き」

 左に関係することとは一体なんだろう?よし子は考えていた。

 車の運転で左折に関係する進路妨害的なことを知らないうちにやった恨み?

 「左」という漢字が入る名前の人物?

 自室アパートの左側の住人?

 よし子はいろいろ考えるが、やはり心あたりはない。

 もしかして「左」とは左利きのことだろうか?

 カズオ部長も、ミツルも左利きだった。

 二人が結託してよし子に嫌がらせしているのか?

 よし子は激しく首を振った。

 そんなわけはない。

 とぼとぼと重い足取りでよし子は帰宅した。

おにカフェ(よし子の場合)

第十夜

 

 よし子はお風呂に入りながら考えていた。

 どうも、いやがらせに法則があるような気がよし子にはしていた。

 ミツル。

 よし子が会社でミツルと話すと、怪文書や、無言電話が鳴るような気がする。

 結局、誰がやっているのか。

 社内の人間であるのは間違いないだろうとよし子は思っていた。

 そう思い出すと、事務所にいる全員があやしく思えてくる。

 ミツルとは出来るだけ話さないようにしていたが、今日は向こうから話しかけてきた。

ミツル「よし子先輩。おれのこと避けてます?」

 よし子は「そんなことないよ。気のせいだよ」と伏し目がちに答える。

 ミツルの顔を正面から見ることは出来なかった。 

 髪の毛を乾かしながら「おにカフェ」のことを思いかえす。

(左か…)

 よし子は辞書で「左」を調べてみようと思った。

 「左」という言葉だけでページ半分が占領されていた。

 その中の一行によし子の視線が止まる。

(ひだり好き→お酒が好き)

 そのとき、携帯電話がなった。

「非通知」と表示されている。

 

おにカフェ(よし子の場合)

最終夜

 

 よし子は一定のリズムで着信を知らせるスマホを見ながら考えた。

(左好き。お酒が好き。私のまわりにお酒が飲めるのはミホしかいない。ミツルもカズオ部長も下戸だった)

よし子はスマホに手を伸ばす。

よし子「ミホ?」

非通知の表示を確認したが、よし子はあえて名前を言った。

無言電話の相手が息をのむ気配をよし子は感じた。

よし子「どうしてこんなことするのミホ!」

 よし子は諭すように言葉を発した。

ミホ「どうしてわかったの?」

よし子「そんなことよりどうしてなのか答えて」

ミホ「私、ミツル君のことが好きなの」

よし子「……」

よし子には返す言葉はなかった。

ミホ「楽しそうによし子が毎日ミツル君と話しているから…」

よし子「だって、仕事の話しかしてないのに。そもそも私、好きな人がいるし」

よし子に好きな人はいなかったが、そう言うしかなかった。

ミホ「そうなの…私てっきり、ミツル君とよし子がつきあってるものなんだと思って。ごめんなさい」

よし子「つきあってないよ」

ミホ「前と同じように私と話してくれる?」

よし子「ごめん。無理だわ」

ミホ「だよね…」

電話は切れた。

 

おにの旦那が言ったように、問題は解決しないが犯人は分かった。

この後、どうすれば良いのか、また「おにカフェ」にいっておにの旦那と話そうとよし子は考えていた。

 

 

 

たごさんはとても貧乏で困っていました。

ある日のことでした。

赤いものがたごさんの目の前に立ちました。

「お前にこれをあげよう。ぴょんと飛べば、小判がでる。ただし、飛べば飛ぶほど高く高く飛ぶぞ。ほどほどにな」

言い終わると赤いものはたごさんの前から消えました。

 

たごさんは半信半疑で飛んでみました。

チャリンという音がして、たごさんの足元に小判が現れました。

「こいつはいいぞ」

味をしめたたごさんは飛びまくりました。

いつの間にか、飛び上がる高さは、建物よりも高く、雲よりも高く、鳥よりも高く飛び上がっていました。

とうとうたごさんは宇宙に飛び出してしまいました。

 

おしまい

 

 

「宿題はやくやりなさいよ!」お母さんはまさし君をにらんでいます。

 

(てきとーでいいんだよ)

まさし君の頭の中で天使がささやきます。

 

(きちんとやりなさいよ)

おにがまさし君にささやきます。

 

天使と鬼が組み合います。

まさし君は悩みます。

 

鬼の奥様が現れて言いました。

「とりあえずやっちゃおうか」

 

まさし君はそれもそうだなと思って宿題にとりかかりました。

いつもお世話になっております。
薬食さふらん堂「レトロなお薬、よい食べもので元気になりませう♪」フェア開催中です。
大阪天満宮・正門から南にすぐ!ぜひどうぞ。

第一夜

 

 六畳一間の畳敷きの部屋にさえない風体の若者が一人机に座っている。

 一郎は読みかけの本を乱暴に閉じた。

 いいアイデアが浮かばない。

 明日売り場に並べる本の宣伝文句を書かなければならない。

 表紙をしげしげと見つめる。

 「明日を信じろ」

 作者が満面の笑みをうかべている。

 この表紙で本格ミステリとは、売れる気がまったくしない。

 一郎は今思ったことをそのままA3の画用紙に書き殴って今夜は眠ることにした。

 

 次の日の夕方、重い足取りで一郎は帰っている。

 夕日の西日が目に突き刺さる。 

 案の定、一郎が書いた手書きポスターは書店の上司にこっぴどく怒られた後、却下された。

 まっすぐ帰る気にはなれなかった。

 路地の奥に見慣れない看板が目に入った。

「おにカフェ 本日開店」

 一郎は吸い寄せられるようにお店に足を向けた。

第二夜

 闇夜にお店のドアだけが浮かび上がっている。

 とてもカフェとは思えない外観。

 普段なら絶対に入ることはないと一郎は思った。

 看板の一文に一郎は背中を押された。

「いい風が吹きます」

(いい風が吹くとはいったいなんなのだろう…)

 興味に負けた一郎は真っ赤なドアを押した。

「いらっしゃい。お待ちしておりました」

 一郎は自分の目を疑った。

 カウンターに鬼がいた。

 顔が赤い。

 角がある。

 目は愛嬌があるが、カウンターに立っているのは「鬼」だった。

 しかも、お待ちしておりましたとはどういう意味なのか。

  一郎は言葉を失ってはいたが、カウンターに近づく足は止まらなかった。

第三夜

「特殊メイクかなにかですか?」

 一郎は一番現実的な答えで目の前に鬼に聞いた。

「ま、そんな感じです。見た目に関してはあまりおきになさらずに…。ご注文は何にいたしましょうか」

「鬼カフェか…おもしろいですね。では看板メニューをいただきます」

 一郎は薄暗い店内を見渡している。「おっと、その前に、お聞きしたいことがあります。最近ご不満なことはありませんか」

 鬼の目の奥がきらりと光る。

 一郎は目をぱちくりして口を開いた。

「看板メニューとなにか関係あるのですか」

「おおいに関係があるのです」

 一郎は少しとまどったが、この鬼なら言ってもいいかなと思い、伏し目がちに答えた。

「仕事の苦労はありますかね」

「ほほう、仕事関係の悩みですね。分かりました」

 鬼はすごく楽しそうにくるりと背を向けると、何かを作り出した。

 第四夜

 

鬼 「これできっといい風がふきますよ」 

 鬼は小さな泡がはじける琥珀色のドリンクを一郎にだした。

鬼 「どうぞ、鬼おすすめの「おにみみコーラ」です」

 一郎はしげしげと水滴をまとったグラスを見た後、一口飲む。

 いつも眠たげに見られる一郎の半開きのまぶたがカッと開いた。

 コーラを感じたのは一瞬で、味はコーラではないものに変化した。

 わるくないと一郎は思った。

一郎「おいしいですね」

鬼 「ありがとうございます。でも本題はここからです」

一郎「本題?」

鬼 「そうです。明日、書店に許可を求めるものがやってきます。その人に許可をだしてください」

 一郎はコーラをすでに全部飲み干していた。

 おにみみコーラのせいなのか、鬼のせいなのか、一郎は不思議と鬼の指示にうなずいた。

鬼 「よかった。では今夜はおやすみなさい」

一郎「はい」

 一郎は答えた後、ゆっくりと立ち上がった。

 後の記憶はない。

 気づくと、一郎は自分のベッドで朝を迎えていた。

 第五夜

 

 

一郎が鬼カフェに入る4時間前…

 

 「陽子の事情」

 

 陽子は悔やんでいた。

 どうしてあんな表紙になったのか。 新刊の表紙は、なぜか陽子の顔面だった。

 表情は笑顔ではあったが、苦心して書いた本格ミステリの内容に、はたして合っているのかどうか。

 良かったのかな…

 悪かったのかな…

 でも作っちゃったもんな…

 デザイナーが強く押した案だった。

「いままでに無い斬新なアイデアですよ。これはいけますよ」

 確かに新しいかもしれないが、本が売れなければ意味は無い。

 陽子は重い気持ちで歩いていた。

 

 降りたことの無い駅で降りてみた陽子にとって、この街は初めて歩く道だった。

 「おにカフェ 本日オープン」

 路地の奥まった場所にあった看板が陽子の目にとまった。

 (おにカフェ?変わった名前だわ)

 ふらふらと陽子はおにカフェに吸い込まれていった。

第六夜

 

 陽子は「おにカフェ」の扉を押し開けた。

 店内は薄暗く、人の気配はなかった。

陽子「ごめんください」

(だれもいないのかしら…)

鬼 「いらっしゃいませ」

 正面のカウンターに赤い顔の男がいつの間にか立っていた。

 陽子は声を上げて驚いた。

 冷静になると、男の赤い顔は鬼であることに気付いた。

陽子「おにカフェってそういうことなのですね。マスクか何かですか?」

鬼 「はい、まあ、そんなところです」

陽子「そうですか、それはそれは…」

 陽子は一人合点がいったようにうなずきながら、カウンターの椅子に腰掛けた。

鬼 「失礼ですが、お悩みがあるようですね。なにか笑顔に関係するようなことですね」

陽子「えっ…どうして」

鬼 「わたしはこう見えて鬼なのです。大概の事はわかるのです。そんなあなたにおすすめは「ホットおにみみコーラ」

 鬼はシナモンのいい香りがたつカップを陽子にすすめた。

 陽子は香りを楽しんだ後、カップを口に運ぶ。

 あまり味わったことのない味に、陽子は驚いた。

陽子「おいしいです。すごく落ち着きます」

鬼 「ありがとうございます」

 鬼は満足そうにうなずくと、力の入った目を陽子に向けた。

鬼 「明日、あなたは行きがかり上、やったことのないことをやるはめになります。でもぜひやってみてください」

陽子「はい」

 陽子は突然の鬼の言葉をなぜ素直に受け入れたのかわからないまま、立ち上がった。

 

 陽子は気付くと自分の部屋のベッドで朝を迎えていた。

 どうやって帰ったのか思い出せなかった。 

第七夜

 

 陽子は昨日の鬼の言葉を思い出していた。

 やったことのないことをやるはめになる…

 いやな予感しかしない。

 陽子は背筋が寒くなったような気がした。

 今日の午前中、出版社の担当との打ち合わせがあるのだ。

 担当といっても、その人物は出版社の社長でもあり、デザイナーでもあった。

 名前は権堂。

 表紙を私の顔面にした張本人だった。

 

 待ち合わせの喫茶店に権堂はすでにいた。

権堂「おはよう。またおれ思いついたよ、すんごいの」

 権堂社長がにたにたと笑う。

陽子「なんですか」

 陽子は椅子から半身になって身構えた。

権堂「いや、新刊出たじゃない。キャンペーンしなきゃだめじゃない。でも普通じゃ面白くないよね」

陽子「はあ…」

 陽子は慌ててアイスコーヒーをすする。(ああ、いやな感じだわ)

権堂「だから、企画よ、企画。企画として、アポ無しで書店にキャンペーンをお願いするの。しかも作者自ら」

陽子「(出た)」

 陽子は口に含んだアイスコーヒーを吹き出しそうになった。

第八夜

 

権堂「この書店だ」

 権堂は車を書店の駐車場に止めた。

権堂「分かってるな。陽子先生はサイン会を今からやるってアポをとるんだぞ」

陽子「無理を言う時だけ、私のことを先生って呼ぶんですね」

権堂「まあ、そうだな。ところで劇中、主人公が本屋さんで暴君に襲われるところがあったな」

陽子「はい、あります」

権堂「あれ、先生のサイン会の最中にやるから」

陽子「はい?」

権堂「俺が暴君役で絡むから、先生は俺を撃退してくれ」

陽子「撃退って具体的にどうすれば…」

権堂「そうだな、ビンタでもしてくれ。ネタばらしで必ずウケるから。絶対大丈夫だ」

(絶対大丈夫というのが一番あやしい)

 陽子はしぶしぶ店内に入り、レジに立っているすごく眠そうな店員さん声をかけた。

 

洋子「あのすみません」

一郎「はい?」

一郎は、目の前の女性をどこかで見たことのある人だなと思った。

洋子「私、山本洋子と申しまして、小説を書いておりまして」

一郎「ああ、山本洋子さん。うちの書店にもあります」

洋子「ありがとうございます。で、ご相談なんですけど…」

一郎「ああ、結構ですよ」

洋子「いいんですか!まだ要件を言ってませんが」

第九夜

 

 一郎「いいですよ」 

 サイン会の開催はすんなりと承諾された。

 陽子はあっけにとられたまま、準備を進める。

 書店の隅に小さな机とパイプ椅子を出してもらった。

 権堂から渡されたスケッチブックとマジックで自分の告知ポスターを書いた。

 「本日、あのミステリー作家山本陽子が来店。新刊お買い上げの方にもれなくサインいたします」

 陽子は恥ずかしいと思いながら、椅子に座る。

 権堂がにやにやしながら様子をうかがっているのが遠くに見える。

 権堂の手には、レンズが陽子にむいたスマホが握られていた。

(こういう時はどうすればいいのかしら。事前に告知しなきゃ、この書店にたまたま私のファンがいるわけないじゃない)

 陽子は意をけっして、お客さんに声をかけてみることにした。

陽子「あのー」

女性客「はい」

陽子「私、この本の作者なんです」

女性客「えっ」

陽子「そこでサイン会やってますんで、よかったら読んでみてください」

女性客「そうなんですね~大変ですね」

陽子「よろしくお願いします」

 女性客は平積みされた陽子の本を手に取って、真剣に読み出す。

 陽子は反応を観察する勇気は無く、すごすごと机に戻った。

 

 伏し目がちの陽子の視界にジャージの男性が立った。

(いよいよ権堂登場かしら…緊張するわ)

男「おいっ」

 いきなりの怒鳴り声に陽子は声を失う。

 その怒鳴り声は権堂のものでは無かったのだ。

第十夜(終劇)

 

 陽子はおそるおそる顔を上げる。 目の前には上下黒のジャージを着た男が陽子を見下していた。

陽子「なにか、お気に召しませんでしたか…」

 男は真剣な顔で陽子を見ている。

男「俺、あんたの大ファンなんだ。今、新刊を買ってきたから、サインしてくれ」

 陽子はへなへなと脱力した。

陽子「ありがとうございます。どこにサインしましょうか?」

 陽子は裏表紙にサインを書いた。

 

 一郎が、いつの間にか陽子の真後ろに立っている。

陽子「いつからそこにいました?」

 陽子は振り返って一郎に話しかけた。

一郎「あの黒ジャージの男が現れたあたりからです。勘違いでしたが、何かあってはいけないと思いまして…」

 一郎と陽子は見つめ合った。

 

男「おいおい、何見せつけちゃってんだ」

 一郎は陽子から視線をはずして声のする方を見る。

 口ひげ、あごひげを生やした、うさんくさい男が今にも陽子に飛びかかってくるように見えた。

一郎「おい、やめろ」

 一郎はひげの男につかみかかる。

陽子「あ、この男は違うんです」

一郎「何が違うんですか!」

一郎が馬乗りになって男にこぶしをふりあげる。

陽子「うちの社長なんです!」

一郎「えっ…」

 一郎の手は権堂の顔面すれすれの所で止まった。

 

 おにカフェを訪れた二人は、このことが縁となり、お食事に行き、意気投合し、つきあうことになります。

 ゆくゆくは結婚するのではないかと鬼の旦那は思っていました。

 

鬼の奥様はいつの時代もファッションリーダー

 

「1976」

 

 

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って、名画のアドリブシーンを目撃したいシリーズ。

 

「ロッキー」が市場を疾走するシーン。ドキュメントで本物のボクサーと思った店員が、ロッキーにリンゴを投げる。

 

振り返ってリンゴをキャッチ!

ありがとうと再び走り出す。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って、名画のアドリブシーンを目撃したい(その2)

 

「シャイニング」ドアの隙間から覗き込んでの一言がアドリブ。

「here’s  jonny!(お客様だよ!)」

 

 

いい鬼の旦那、映画とコーラ・シリーズ

 

「ブレードランナー」

ポリススピナー号があっちへ行くシーンと、こっちに戻ってくるシーンで、巨大コーラ看板の前を自然に飛んでいきます。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って、名画のアドリブシーンを目撃したいシリーズ。

 

「プリティウーマン」

 

ネックレスをプレゼントするシーンで蓋がかみつくのはリチャード・ギア様のアドリブ。

秋コーラはじまりました。
アニスシードのコクが後を引きます。
三種のレモンハーブが、秋の三大楽しみを盛り上げます。
うーん、うまい、もう一杯。

「おにみみコーラ」は1:10。 お湯で割る「お湯割り」 牛乳で割る「ミルクコーラ」もいけます。 「おにホームズ」が発見しました。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗ってNGでしょうこれはのシーンを見に行く。

 

「燃えよドラゴン」クライマックスの乱闘シーン。

 

ハイキックを複数回はなって、敵がぶったおれた瞬間、画面中央の青年が大爆笑!する。

 

これはNGで間違いなし。

ハッピー・ハロウィーンのはずが、出来上がったのは「豆絞り」

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って、目撃したいシリーズ。

 

「スターウォーズ」にてストームトルーパーが頭をぶつける瞬間を目撃したい、いい鬼の旦那。

「鬼の居ぬ間に洗濯」

 

鬼の奥様が散髪に行っている間に、洗濯物を干す。

いい鬼の旦那の図。

 

鬼の居ぬ間に洗濯。

 映画「ブレードランナー」で主人公がご所望していたものに引いている鬼の旦那。

 

うどんの麺を4つくれ、2つで十分ですよ。ではなく、デッカードは怖い顔をした魚ライス丼の魚を4匹ご所望していたらしい。

 

1匹でも遠慮したい鬼の旦那。

柿のハッピー・ハロウィーンのはずが、豆絞りオニになってしまいました。

(子供の俳句をそえて)

看板をかきました。

 

知力のレモンバームが芸術心をくすぐるかもです。

いい鬼の旦那の日常シリーズ

 

増えるタイプのワカメの気づき。

増えるタイプのワカメには塩味が付いているので、みそ汁に入れる場合、みその量は注意と気づく。

青鬼から久しぶりに電話がかかってきました。

「やばいやつがいるんだ」

「やばいやつ?」

みそ汁を混ぜながらいい鬼の旦那は聞き返しました。

「一寸ぐらいの大きさの剣士なんだが、とにかくやばい奴なんだ」

「へえ」

「あいつ目ばっかり狙ってくる」

二日酔いの青鬼から電話がかかってきました。

「今、なにしてる?」

「猫とたわむれている」

「そうか、ちょっと話を聞いてくれ」

青鬼は痛む頭を抱えています。

「昨日の宴会に踊りが上手で、おかしなじいさんが現れてな、また明日必ず来るようにコブをとったんだ」

「そうか、で、何の話だ」

「いや、なんで俺はコブを取ったのかな?どうしてだと思うって電話だ」

「分からん」

次の日、二日酔いの青鬼からまた電話がかかってきました。

「また飲んだのか?」

「ああ、飲んだよ。それでな、昨日のコブのじいさんじゃないじいさんが宴会にやってきたんだ」

「ほう」

「別人だってわかったけど、宴会芸をやらせたら、とてもつまらなかったんだ」

「へえ」

いい鬼の旦那は話半分で、コードFをならしました。

「別人のじいさんに、コブをふたつ付けてやったんだ」

「なんでそんなことになるんだ」

「さあ、俺もわからない」

「じゃあ、わたしにも分からない」

猫とたわむれていた、いい鬼の旦那。

 

自撮りで猫になりきるショットを撮影してみた。

いい鬼の奥様は、一歩外に足を踏み出しただけで「暑い…」の思考に支配された。

 

日傘は万能ではない。

 

鬼の奥様は考えました。

「阿波スタイル」が日よけには最強なのでは?

いい鬼の奥様が推定20代のころ、流行ったものを思い出すシリーズ。

 

とにかく「食べ放題」の店が流行っていた。

チーズケーキの食べ放題

焼肉の食べ放題

しゃぶしゃぶの食べ放題

サラダの食べ放題

 

などなど

 

 

いい鬼の奥様の妄想。

 

サングラスをかけたい欲求と現実のギャップで悩む奥様。

いい鬼の旦那が仁王さんと飲みに行くと、大抵、割り勘の勘定は四千円。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史的有名写真に写りたいシリーズ。

 

岩倉使節団のメンバーになりすます、いい鬼の旦那。

9月7日(火曜日)「報道ランナー」(午後4時45分~7時)(関西テレビ)にて、「おにみみコーラ」が紹介されます。

ぜひ。

秋の「おにみみコーラ」はレモン祭り

 

・レモンバーム

古来より「長寿のハーブ」と呼ばれています。脳機能の維持作用が近年注目。

 

・レモンマートル

レモンよりレモン!

(シトラス成分がレモンより多い)

 

・レモングラス

消化促進リフレッシュ。

 

秋の三大楽しみ、芸術、食欲、スポーツに秋味「おにみみコーラ」いかがでしょう。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗ってやってみたいことシリーズ

 

ガラケーの着メロ32和音をモーツァルトに作曲してもらいたい。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗ってさらにやってみたいことシリーズ。

 

月面着陸のヘルメットに映り込みたい、いい鬼の旦那。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗ってやってみたいことシリーズ。

 

「年号発表」

ミーハーはいい鬼の旦那は、タイムマシンに乗って、歴史的な写真に映り込もうとしております。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史を見てみたいシリーズ。

 

そこのけとスズメと馬と一茶を堪能する、いい鬼の旦那。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って見てみたいシリーズ。

 

「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」

 

チャップリンの名言を生でいただきたい、鬼の旦那なのでした。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って見てみたいシリーズ。

 

歌麿の美人画のモデルを見てみたい、いい鬼の旦那なのでした。

 いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って確認してみたいシリーズ。

 

 ダリのひげの硬さをどうしても確認してみたい鬼の旦那。

 

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って見てみたいシリーズ。

 

「ムンクの叫び」のモデルはバイキング小峠さんにそっくりに違いないを確認しに行く、いい鬼の旦那。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って確認してみたいシリーズ。

 

 石川五右衛門の髪型がどうなっているのか確認してみたい、いい鬼の旦那。

いい鬼の旦那、タイムトラベル中、調子にのってスマホの充電が切れる。

 

あわてたいい鬼の旦那が、思わず訪問したのは、平賀源内先生。

 

「先生、エレキテルで充電できないでしょうか」

顔ハメ看板を描きました。 鬼の奥様をお姫様だっこです。 おっと、いい鬼の旦那はノーパンなのか、Tフロントなのか、ふんどしなのか… 安心してください。 なにかしらはいてます。

いい鬼の旦那の日常風景シリーズ。

 

歩行者信号で信号待ちをしているいい鬼の旦那。

 

目の前を横切る車の後部座席のお子様が手を振っている。

 

鬼の旦那も手を振り返す。

 

  湖にモノを落とすと、女神が現れて金製品に交換してくれるという噂を聞いたオオカミ。

 

 オオカミはうっかり、スマホを落としてしまう。

 ざざざー

 

 湖の底からせり上げってきたのは、鬼の奥様。

「あなたが落としたのは、最新のスマホですか?それともあなたのデータが全部入っているガラケーですか?」

 オオカミは悩みました。

「データよりも最新スマホだ」

「そうですか」

 

 鬼の奥様はスマホを渡したのち、湖から出て徒歩で帰っていきました。

 奥様の後ろ姿を見送りながら、スマホの電源を入れました。

「パスワードを入力してください」

 パスワードかかっとるやないか!

 

 

湖にモノを落とすと、金製品に交換してくれるという噂を聞いた、サムライ・オオカミ。

 

 サムライ・オオカミは刀を湖に放り込みました。

 

 ザザザー

 現れたのは、シュノーケルをくわえた、いい鬼の旦那。

 

「もがもがもがー(あなたが落としたのは金の刀か?それとも普通の刀か?)」

「金の刀だ!」

(売り払って大金持ちだ)

 

 金の刀を手に、ほくそえみながらサムライ・ウルフは帰路につきました。

「ここで会ったが百年目」

 くのいち赤ずきんちゃんに襲われたサムライ・ウルフ。

 金の刀はすぐに折れてしまいました。

 

 

 

 いい鬼の夫婦は本格的な野球をします。

 

「地球ベースボール」

 

 背中合わせにピッチャーとバッターが立ちます。

 ピッチャー第一球投げた。

 地球を一周したボールを鬼の奥様スラッガーが打ち返します。

 

「おにみみコーラ」がテレビで紹介されます。
読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』8月6日(金)よる7時より。
ぜひ!

 いつもウソをつくダイちゃんにお母さんは困っていました。

「ウソばかり言っていると、こわい鬼がやってくるわよ」

「お母さんだって、ウソ言ってるじゃない」

ダイちゃんにはちっともこたえません。

 

 ある日の夜。

 ダイちゃんが眠っているといい鬼の旦那が夢に現れました。

 ダイちゃんはびっくりしましたが、一緒に遊びました。

いい鬼の旦那はダイちゃんに言いました。

「君はどうしてウソをつくんだい」

「みんなの注目をあびたいんだ」

「そうか。君はお話をつくるのが上手だね。だからお話をみんなに書いてあげなさい」

ダイちゃんはお話を作って、みんなの人気者になりました。

 

 

 

  いい鬼の旦那はある日、図書館にいました。

 小さな女の子が本を探しているようでした。

「どんな本なの?」

「えーとね、まず、乗り物酔いしなかったかな?って心配になるの」

「ほう」

「それで、猫とカメとハムスターと友達になるの」

「ほうほう」

「最終的に、みんなでなぐりこみにいくの」

「何の本かな~それは…」

 

 女の子のさがしている本は、「桃太郎」でした。

 どんぶらこの桃の中で桃太郎が乗り物酔いしないか心配。

 あとは、お供の覚え間違いでした。

 いい鬼の旦那の最近の流行りは、時間旅行。

 

 坂本竜馬の「生ぜよ」を聞いて、コーラ何杯でも飲めます。

  いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史を見てみたいシリーズ。

 

 徳川家康「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ほととぎす」

 

 家康がホトトギスの句を読む瞬間を見に行ったのに、完全に時間を間違える。

 敗走した家康を見てしまった。

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史を見てみたいシリーズ。

 

 宮本武蔵は勝負にわざと遅刻していたったという(敵の平常心を揺さぶる)

 

 どうやって時間を潰したか見てみると…

 

 暇つぶししに、エクササイズ体操をしていたぞ。

 

 

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史を見てみたいシリーズ。

 

「殿、ぞうりを温めておきました」のシーン。

(秀吉が冬空のもと、信長のぞうりを人肌で温めいる)

 

 

 ちなみに、人肌であらかじめ温められていやなものは…

・布団

・便座

 いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史を見てみたいシリーズ。

 

 

 舌だしショットの現場にお邪魔したい旦那。

 そしてサインをいただきたい旦那の図。

 

いい鬼の旦那、タイムマシンに乗って歴史を見てみたいシリーズ。

 

カエル飛び込むと芭蕉の組み合わせを堪能する、いい鬼の旦那。

看板を描きました。

錯覚シリーズでございます。

いい鬼の旦那、ゲーム「人狼」にて「市民」になるとどうなるか?

 

 深夜、人狼が市民を襲います。

「オレを襲うとはいい度胸だ。返り討ちにしてやる」

いい鬼の旦那は人狼を全員やっつけてしまいました。

 

次の日の朝…

「人狼」全員追放で、「市民」側の勝利。

 

FIN

ピーチ・ツリー・コーラ(笑)

 

ピーチ。ツリー・ジン・フィズ(笑)

でございます。

 

カットした桃を並べて凍らせます。

ピーチ・ツリーの出来上がりです。

 

ピーチを潰しながらいただくと最高です。

 

「ならリビング」に紹介されました。

 いい鬼の旦那が、パソコンソフトでやったことのない加工をしてみようとチャレンジしていらいらしていたよ。

 

 ネットで調べる時間だけがただすぎていったよ。

 でも答えに到達できたみたいでよかったよ。

 

 いい鬼の旦那がスマホを持ちだしたよ。

 画像がくるくる回転して、とてもせわしない動きになっていたよ。

 

 

 

 鬼の奥さんが怒っています。

「私のショートケーキを食べたのは誰!」

 鬼の旦那も、社長にも心当たりがありません。

 鬼の旦那が言いました。

「わしのタイムマシンで誰が食べたか見に行こう」

 

 あらぬ疑いを晴らすべく、二人が過去の台所に行きました。

 そこにいたのは、いい鬼の旦那と社長でした。

「ショートケーキを未来に持っていこう」「そうしよう」

 結局、ショートケーキが無くなったのは、さらに未来からタイムマシンでやってきた鬼の旦那と社長のせいなのでした。

いい鬼の旦那の昔話「独身時代の発明」

 

1日目「水炊き」

 

2日目「残った水炊きをシチュー」

 

3日目「水炊きシチューをグラタンにする」

 

「どう?3日間たのしめるでしょう?」

 いい鬼の旦那は、奥さんに自慢げに言いました。

「今はやめてね」

奥さんはやんわりと拒否しました。

 

じゃーん

クマは、有酸素運動をうながす鬼の旦那でした。

 鬼の奥様はダイエットに目覚めて散歩をはじめた。

 本当は、有酸素運動がいいらしいが、真夏には汗をかきたくない。

 

 背後に迫る影あり。

 

 クマだ!

 

 まだ奥様は気づいていない。

 どうなる奥様。

 

 いい鬼の旦那の最近の日課は、時間旅行。

 自家用タイムマシンに乗って過去へ。

 人が気兼ねなく集まって楽しむ姿を眺める。

「あのころはよかったなー」

 

 鬼の旦那はそう思いながら、もう一度タイムマシンに乗り込みます。

 行く先は未来。

 未来の人々が飲み会で笑い合うすがたを見にいくのでした。

 

もしも黄門様が鬼だったら?

 

黄門様は全国を行脚していました。

 

 ボディガードの助さんはウサギ。

 いつも月を見上げていて使い物になりません。

 

 角さんは「フナ」

 地上ではいつも呼吸がつらそうです。

 

 そうなると、悪者を懲らしめるのはいつも鬼の黄門様。

黄門無双でお話はいつも終わります。

 鬼の旦那の最近の趣味

 それは…

 

 タイムマシンのしょうもない使い方を実践するシリーズ

 

 本日のしょうもないタイムマシンの使い方は、ニュートンがリンゴの落ちるところを見て、万有引力の法則を思いつく瞬間を盗み見る。

鬼の旦那は年齢不詳。

 

でも、こう見えて、いつの時代でもファッションリーダーの自負を持っている。

看板を描きました。

 

ふしぎ絵シリーズ

猫がぶさいくになってしまいました。

おにみみコーラ・ニュー・レシピ

 

子供とびつく!

「ミルク・スカッシュ」

 

おにみみコーラ1(15ml)

炭酸水5(75ml)

牛乳6~7(100ml)

 

まさに、くせになるお味です。

おに文字で「ヨロシク コーラ」を描いてみました。

うらしま太郎(おにの旦那バージョン)

 

 決してあけてはいけないと言われていた玉手箱を太郎は開けてしまいました。

 白煙があがり、視界が開けた時には、太郎はおじいさんになっていました。

 そんな太郎に、いい鬼の旦那が話しかけます。

「大変なことになりましたね。どうです、あなたは何もしない。これが約束できるのなら、どうにかしてあげましょう」

「おねがいします」

 いい鬼の旦那は、太郎をおんぶしてたまま、空に飛びあがりました。

 

 いつの間にか、若返った太郎は砂浜に立っていました。

 遠くで子ども達がカメがいじめていました。

 そこに現れた鬼が、カメを助けました。

 太郎は気になりつつ、振り返りながら、家に帰りました。

 

 ある日、鬼の旦那は遠くのものが見えることに気づきました。

 何か役にたてることはないだろうか?

 鬼の旦那はひらめきました。

 

 鬼の旦那は、スーパーの前にいました。

 夕食の買い物に来店する奥様がたに声をかけます。

「今夜の夕食を、ピタリとおすすめします」

 鬼の旦那が目を閉じると、冷蔵庫の中が手に取るように見えるのです。

 

 

 ある日、鬼の旦那は思いました。

「寝て暮らせないかな?」

 

 そう思った鬼の旦那はお稲荷様の後ろに隠れます。

 願い事をしている村人にそっと話しかけます。

「この先に寝ている鬼がいる。食べ物をお供えすると、願いはきっと叶うだろう」

 言い終わった鬼の旦那はいそいでその場を離れます。

 ごろりと横になって村人を待ちました。

 村人は本当にいた鬼の旦那にお供え物をして帰っていきました。

 

 噂が噂を呼んで、寝ている鬼の前は、たくさんのお供え物でいっぱいになります。

 そろそろ飽きてきた鬼の旦那が立ち上がろうとすると、村人たちに押さえつけられました。

「鬼様、我らのために、そこでずーっと寝ていてください」

「えーそんなー」

 鬼はがっくりしました。

 

絵を描きました。

「プログラムすごろく」を考えてみました。

 

①のマスからスタートです。

 

指示にしたがってゴールを目指してください。

シンデレラ(鬼夫婦編)

 

唐茄子(とうなす  東京地方でカボチャ類の総称)のカゴに乗って、盆踊り会場にやってきた、鬼彼女。

 最高のダンスを楽しむ二人。

 寺の鐘がぼーんと鳴る。

「時間だわ!」

 あわてて帰る鬼彼女。下駄が脱げてしまいます。

 

 鬼王子が下駄を片手に町娘を探します。

 でも下駄は誰でも、大概は、はけてしまいます。

 困った鬼王子は昨夜の切れのいいアワダンスを思い出しました。

「そうだ、もう一度踊ってくれるかい。」

 鬼彼女がアワダンスを踊ります。

「君に間違いない」

 こうして二人は幸せに暮らしましたとさ。

 コーラだけにアワ食ったお話です。

 

 

怪盗オーニーのお話

 

 怪盗オーニーは、とある豪邸に眠るお宝を狙っていた。「女神の赤にきび」と呼ばれるルビーの指輪だ。

 

 邸内の侵入は、こたつになりきって、宅配便さんに運んでもらおうと考えた。

 人間こたつ作戦だった。

 

 こたつに化けたオーニーは邸内の侵入に成功する。

 唯一の誤算は、すぐに家人がリビングにこたつを据えたことだった。

 何本もの足がこたつに差し込まれる。

 あまりの臭さに怪盗オーニーは気を失いそうになりながら、逃げだすのが精いっぱいだった。

 「三ねんねたろう」のお話に感動した、いい鬼の旦那。

 

 三年寝てみようと決意しました。

 

 12時間後…

 

 体が痛み出した鬼の旦那は、いつまでも寝ていられませんでした。

 

 

いい鬼の旦那むかし話シリーズ(その2)

 

一寸法師VSいい鬼の旦那

 打ち出の小づちをいい鬼の旦那も持っていて、一寸法師が持つ、小づちとのバージョン違い、スペック語り合いでおおいに盛り上がって引き分け。

 

 3匹の子豚VS赤ずきんちゃん

 赤ずきんちゃんが、子豚3匹、オオカミ2匹、赤ずきんちゃんの計6人全員で、レンガの家にシュアハウスを提案して引き分け。

 

 誰が最強なのかという話は、全員が最強ということにおちつく。

いい鬼の旦那むかし話シリーズ

 

 昔話の主人公たちがもめていました。

 誰が一番最強なのか。

いい鬼の旦那が言いました。

「簡単な話さ。セメントマッチをすればいい」

 こうして、昔話最強リーグが始まりました。

 桃太郎vsうらしま太郎

 浦島太郎が、子供にいじめられていた、桃太郎の家来、犬、サル、キジを助けて引き分け。

 

金太郎vs長靴をはいた猫

長靴をはいた猫が、「金太郎のオノは卑怯ではなか」という指摘で、引き分け。

 

つづく

 

春コーラご好評につき、カンバック再生産しようかと思っています。

 

6月24日(木)ごろには春コーラができるように頑張ります。

いい鬼の旦那、説教する話

 

 赤ずきんちゃんに話しかけようとするオオカミの後ろに赤い旦那が立っています。

 鬼の旦那はむんずとオオカミの耳をつねりあげました。

「いたたた」

「おい、オオカミ。こっちへこい。おまえはどうして人間をおそう」

「おなかがすくからです」

「なら、これをお前にあげよう」

鬼の旦那は、麦の種をオオカミにわたしました。

「育て方はワシがおしえるから安心せい。今年一年いっしょ面倒みてやる。よろこべ」

オオカミはぎくりとしました。

 

干支・おに年がない理由をお教えします

 

神様から、ある日、手紙が届きました。

「一番目から十二番目に来たものを、一年交代でその年のリーダーに任命する」

日時とゴールの地図が手紙には同封されていました。

 

いい鬼の旦那は地図を片手に出発します。

いつの間にか、楽をしようとする動物たちが、鬼の旦那の頭にのっかっていました。

鬼の旦那が地図に全集中で気づきません。

「ゴールはあそこだ。ワシが一番にちがいない」

鬼の旦那がそう思った瞬間、ねずみ、牛、トラ、ウサギ、ドラゴン・へび・ウマ・ひつじ・サル・ニワトリ・いぬ・イノシシが鬼の旦那の頭から次々に、ゴールめがけて走りこみました。

だから鬼年はないのです。

 

干支、おに年がない理由をお教えします。その2

 

神様から手紙が届きました。

「一年交代のリーダーを決める。ただし早いもの順」

 

 リーダーになりたい者たちは我先にスタートしました。

 いいおにの旦那は…

「あわてない。あわてない。おにみみコーラでも飲もうかな」

 

うまい、もう一杯、もう一杯とやっているうちに、レースは終わってしまったのでした。

 だから、おに年は無いのです。

 コーラがおいしかったせいなのです。

 オオカミがキツネに命令しました。

「庭の草を抜いておけ」

「はい」

キツネは面倒くさくなって、いい鬼の旦那に言いました。

「宝の地図を見つけたんだ。この庭に宝がうまっている。宝は見つけた人のものになるって書いてあるよ」

「よっしゃ」

 鬼の旦那はスコップ片手に穴を掘りだしました。

(しめしめ、草がどんどん抜かれていくぞ)

 キツネは心の中で喜びました。

 鬼の旦那の手は止まりません。穴はどんどん大きく、深くなっていきます。

「宝があった」

「うそっ」

 鬼の旦那は小躍りしながら帰っていきました。

 残されたキツネはオオカミの庭に開いた巨大な穴の前で、青くなっていました。

 

どうして「キツネの嫁入り」って言うのか知ってます?(ウソ)

 

 結婚の申し込みを親キツネにした若キツネのコン吉がいました。

「コン子さんと結婚させてください」

「だめだ、だめだ、結婚は認めん」

「どうしてもですか」

「天気なのに雨がふったら結婚を認めてもよい」

 

とぼとぼと巣穴に帰る途中、いいおにの夫婦とコン吉は出会いました。ことのいきさつを涙ながらに語りました。

「天気なのに雨、私たちに任せて」

おにの夫婦がおどりだすと、あら不思議、太陽がふりそそぐ中雨がふり、にじがでました。

若キツネたちは結婚しました。

こうして、天気雨は「キツネの嫁入り」といわれるようになりました。

(ウソ)

春コーラ・カムバックキャンペーン

 

夏コーラとのみくらべてみまショー

いい鬼の旦那、海に行く

(パラパラ漫画を描いてみました)

おにみみコーラ・ニュー・レシピ

 

最強・コーラ・ラッシー

 

気分は一気に名店カレー屋さん。最強コーラ・ラッシー。

 

おにみみコーラ1(15ml)

プレーンヨーグルト2(30ml)

牛乳10(150ml)